5/23 雑記 ~でたらめな撮影知識にぶっ込む~

2020年7月5日

皆さんこんにちは。七語零黎です。
今日は善良な「撮り鉄」を害するとんでも「自粛警察」の話題を。

事の始まりは私が京急のSiC車の話題に関するTwitterを見ているときのこと。
そのコメント内に「不要不急の撮影はおやめください」などと書き込みがありました。
私はそのアカウントを見ましたが、どうも怪しいかつ暴力沙汰になりそうな書き込みが乱発しており、速攻でツイートを報告+ブロックしました。

・・・恐らく「自粛警察」の1つでしょうかね?
まず、「自粛」については先日の雑記でも紹介しましたが、「強制的に活動を止めるものではありません」と記載しました。
「不要不急の撮影はおやめください」の時点で既に「でたらめな知識」が発動しています(「自粛」と「都市封鎖」を一緒にして考えていると思われる)。

今回はこの「でたらめな知識」のうち、「でたらめな撮影知識」について私からぶっ込んでいきましょう。

まずは該当アカウントのプロフィール欄にあった以下4項目について。

その1 : バリバリ順光「バリ順」で撮りましょう。
その2 : 列車の側面7・前面3の比率「シチサン」で列車が収まるよう、立ち位置を決めましょう。
その3 : 列車が「カツカツ」になるようにズームしまくりましょう。
その4 : 列車を画面の真ん中に「日の丸」のように堂々と入れましょう。

この通りです。
私のTwitterアカウントでも大まかなところをぶっ込ませていただきましたが、ここではもう少し細かくぶっ込んでいきましょう。

その1 : バリバリ順光「バリ順」で撮りましょう。

「バリ順」で撮影するのは撮り鉄の方にとっても良いことではあります。
しかし、天気はその日によって左右されるもの。曇や雨などの日は当然ながら光は車体に差さないので「バリ順」とはなりません。
また、撮影地によって「バリ順」で狙えない場所もあり、一概に「バリ順」が良いのか?と思うとそうではない。
逆に雨の日を狙って撮影する方もいれば、雪の日に撮影する方だっている。なのでこの知識は間違い。

「バリ順」の撮影例はこちら。

これは京急新1000形1057編成(KEIKYU YELLOW HAPPY TRAIN)がキリン生茶とコラボしたラッピング列車。
あえて「NAMACHA」と写るように撮影しています。

「バリ順」ではない例はこちら。

北総7300形7828編成による「ほくそう春まつり号」。
この日は駅での混雑を回避するため、あえて区間で撮影。午前中と言うこともあり正面には光が差すものの手前は影になってしまっている事がわかる。

 

その2 : 列車の側面7・前面3の比率「シチサン」で列車が収まるよう、立ち位置を決めましょう。

鉄道撮影の比率・・・もとい、撮影の比率は必ずしも「シチサン」で収めなければならないのか? 実際はそうでもありません。
立ち位置や撮影したい場所によっては必ずしもこの構図になるとは限りません。そもそも撮影場所には「立ち位置」が決まっている事はないのです。(「フォトスポット」のようなマークなどがある場所を除く)
位置によっては「シチサン」ではなく「ニーハチ(2:8){蕎麦みたいな名前ですが・・・}」になったりとかもしますよね?
撮影者の技量によっては「シチサン」構図ではなくとも良い作品になります。よってこの知識は間違っている。
「シチサン」って髪型じゃ無いんだからさぁ、冗談はよしてくれよ(笑)

構図に関しては下記リンクを参照のこと。

プロなら誰でも知っている これだけは覚えたい16の構図原則(FOTORIA)
https://fotoria.net/ja/blog/bc/photo-shoot-techniques/sc/composition/ar/16-photo-layouts/

 

その3 : 列車が「カツカツ」になるようにズームしまくりましょう。

「カツカツ」・・・両端ギリギリの状態の事だと思いますが、そんなスペースに余裕が無い感じの写真を見て誰が「おぉ!」って思うんですかね?
「圧縮効果」の件はこちらのページでも紹介しましたが、場合によっては恐ろしい写真になってしまいます。
撮影者によっては「カツカツ」状態を良くないと思っている方もいます。私も以前見ていたブログサイトでも良い思いをされていなかった方がいらっしゃいましたね。
鉄道写真は望遠を使用する場面が多いですが、中には広角レンズや超広角レンズを用いて撮影することもあります。
更に「ズームしまくりましょう」は撮影者や構図によってズームレンズではなく単焦点レンズ(あるいは単焦点レンズのコンデジ)を用いることがあるので、一概に「ズームしまくりましょう」と言う事は有り得ないですね。そのためこれも間違い。

単焦点レンズでの撮影例は下記リンクを参照のこと。

Beautiful TRAIN Journey 鉄道写真家 中井精也氏 × SEL50F14Z
https://www.sony.jp/ichigan/a-universe/news/061/
(上記リンクにも記載していますが、50mm単焦点を用いる鉄道写真家は稀だそうです)

 

その4 : 列車を画面の真ん中に「日の丸」のように堂々と入れましょう。

これはよくわからなかったなぁ・・・。「日の丸構図」があるのはわかるけど鉄道車両の正面を中央に入れるのか、車両全体を中央に入れるのかが明確じゃ無いとこの意味が伝わらない。
プロが撮影する鉄道写真でも鉄道車両が必ずしも「画面の真ん中」に入っているわけでは無く、画面の端に入れていることもある。
よって、この知識は間違い。

鉄道車両を中央に入れていない撮影例。
桜と流鉄の「さくら号」を絡ませるためにあえて車両を端に持ってきている。

 

では、本当の「撮り鉄の決まり」と言うものをここで教えたいと思います。
(どちらかというと基本的なマナーになりますが)

①運転席に向かってストロボ撮影をするのは止めましょう。
②線路や踏切内に立ち入らないようにしましょう。
③ストロボ、一脚・三脚などの撮影補助機材や、脚立などの関連機材の持ち込みや使用が禁止されている場合があります。不明な場合は、駅係員やスタッフに確認しましょう。
④駅係員などの指示に従いましょう。

引用元:撮影マナーガイド(キヤノンイメージゲートウェイ)

このように、「バリ順じゃないとダメ」「シチサン比率」「ズームしまくる」「日の丸のように堂々と入れる」の案件は書かれていません。
つまり、このTwitterのプロフィールに書かれていた4項目は全て「でたらめ」であることがわかります。
「でたらめな決まり」に加え「でたらめな考え」で運営されていたんですかね。

それでは今回の件をまとめます。

  • 「不要不急の撮影はおやめください」は間違い(「自粛」に強制力は無く、活動自体を止めるものでは無い。「趣味」が過ちに該当するのかは外見判断不可)
  • 「バリ順じゃないとダメ」「シチサン比率」「ズームしまくる」「日の丸のように堂々と入れる」の撮影ルールは存在しない(勝手な思い込み)
  • 本当の「撮り鉄の決まり」は「ストロボ撮影不可」「線路や踏切内立ち入り禁止」「三脚など撮影補助機材の持ち込み・使用禁止の場所もあるので事前確認」「駅係員などの指示に従う」こと

鉄道撮影でもこんなとんでも知識を流している方がいたのは本当に残念としか言い様がありません。
皆さんもどれが「本当」でどれが「嘘」なのかは自分自身で判断付くはずです。「でたらめ知識」に惑わされないように注意しましょう。

ではまた。

(※当記事は本当のことを教え正すために記載しています。特定の方を誹謗中傷するものではありません。)
{2020/07/05追記:該当アカウントはTwitterルールに違反したためアカウントが凍結された模様です}